ライオン株式会社(4912)が発表した2025年12月期第3四半期(1月〜9月)の決算は、売上・利益ともに増加という好調な結果となりました。
通期(1年間)の目標達成に向けて順調に進んでおり、特に「儲かる体質」への改革が成果を上げ始めています。
この記事では、初心者にもわかりやすくライオンの最新決算のポイントを解説します。
ライオンの第3四半期決算の概要
ライオンの2025年1月〜9月の連結業績(全体の数字)は次の通りです。
| 項目 | 実績(百万円) | 前年同期比 | 内容(初心者向け) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 304,945 | +1.3% | 会社が稼いだ総額 |
| 事業利益 | 22,320 | +19.9% | 本業でどれだけ儲けたか |
| 最終利益(親会社株主に帰属) | 20,813 | +64.3% | 実際に残った利益 |
特に注目すべきは事業利益が約20%増加した点。これは、ライオンがここ数年進めてきた「収益構造改革」の成果が現れ始めた証拠です。
利益が伸びた3つの理由
① 高付加価値商品へのシフトと価格改定
ライオンは、安さよりも「品質の高さ」にこだわる戦略に転換しました。
歯磨きや洗剤などの主力製品で、価格を適正に見直しながら、機能性を高めた商品を強化しています。
代表例は「システマハグキプラス」や「デントヘルス薬用ハミガキDXプレミアム」。
高価格帯でも選ばれる製品が増えたことで、1つの商品から得られる利益(粗利)が改善しました。
② 費用の効率化
広告や販促などの「競争費用」を厳しく見直し、無駄な支出を削減。
効率的なマーケティングに切り替えたことで、コストが減り利益が増加しました。
③ 一時的な利益の計上
最終利益が大幅に伸びたのは、ベトナムの子会社を連結化した際に特別な利益が発生したためです。
これにより、最終的な純利益が前年よりも大きく上昇しました。
事業別の業績動向
国内の日用品事業:32%の大幅増益
国内事業の利益は前年同期比で+32.2%の増益。
とくに「オーラルケア(歯磨き・歯ブラシ)」分野が好調で、機能性の高い商品が売上を引っ張りました。
一方、洗剤や柔軟剤を扱う「ファブリックケア分野」では売上がやや減少しましたが、新しい高濃度洗剤「NANOX one」が好調で、回復基調にあります。
薬品分野はやや減少しましたが、訪日外国人(インバウンド)向け商品の販売は好調です。
産業用品事業:半導体関連が好調
BtoB(企業向け)取引を行う産業用品事業の売上は7.8%増加。
とくに半導体の搬送用容器などに使われる特殊樹脂が好調で、堅調な成長を見せています。
海外事業:地域で明暗分かれるも収益性は改善
海外全体では売上は横ばいでしたが、事業利益は+15.9%増と好調。
東南アジア(マレーシアなど)が好調だった一方で、中国や韓国では景気の影響で苦戦しました。
ただし、中国では「DENT.」などの歯科向けブランドが前年比3倍に成長しており、高付加価値製品へのシフトが着実に進行中です。
今後の成長戦略:「Vision 2030 2nd STAGE」
ライオンは「Vision 2030 2nd STAGE」という中長期計画のもとで、事業の質を高める改革を進めています。
・SKU削減と集中投資
採算の合わない製品を減らし、本当に売れる製品に集中。
ブランド譲渡やラインナップ整理を進め、収益性をさらに高めています。
・インド市場への参入
新たな成長の柱として、2026年1月にインドに新会社を設立予定。
まずはベビー・キッズ向けオーラルケア製品をオンラインで販売し、若年層市場の開拓を狙います。
配当・業績予想
会社は、通期の業績予想を据え置き。
2025年通期では、
- 売上高:4,200億円
- 事業利益:300億円
を見込んでいます。
また、配当金は年間30円(10期連続の増配)を予定。株主還元の姿勢も明確です。
まとめ:地道な改革が実を結び、「稼ぐ力」がついたライオン
今回の決算は、単に「売上が増えた」だけではなく、会社の稼ぐ力そのものが強くなっていることを示しています。
高付加価値化とコスト効率化という二本柱の改革が成功し、国内事業は力強く回復。
海外事業でも将来を見据えた新たな市場開拓が始まっています。
ライオンはまさに、「古い体質から脱却し、新しい時代の稼ぎ方に変わりつつある企業」。
この流れが続けば、今後も安定した成長が期待できそうです。
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