iFreeNEXT FANG+インデックスが、2025年12月3日に純資産総額1兆円を突破しました。
インデックスファンドは「結果がすべて」の世界です。派手な宣伝ではなく、実際のパフォーマンスと投資家の継続的な資金流入がなければ、この規模には到達しません。
本記事では、すでにFANG+を知っている、あるいは投資候補として検討している人向けに、
- なぜ1兆円もの資金が集まったのか
- 過去の高成長は再現性があるのか
- AI時代におけるFANG+の立ち位置
- 今後も保有し続ける価値はあるのか
を冷静に検証します。
iFreeNEXT FANG+インデックスとは何か
iFreeNEXT FANG+インデックスは、NYSE FANG+指数(配当込み・円ベース)への連動を目指す投資信託です。
最大の特徴は、
- 構成銘柄はわずか10社
- 米国を代表するテクノロジー・成長企業に集中投資
- 定期的な銘柄入れ替えによる新陳代謝
という、極めて攻撃的な指数設計にあります。
S&P500やオルカンのような「市場全体」を買う指数とは思想が異なり、勝ち続ける企業だけに賭ける戦略です。
純資産1兆円突破が持つ本当の意味
2025年12月時点で、純資産1兆円を超える投資信託は限られています。
特にFANG+の場合、
- 銘柄数10社という集中投資
- 値動きの大きさ
を理解した上で資金が集まっています。
これは単なるブームではなく、

「高リスクだが、それでも期待したい」
という投資家の評価が積み上がった結果といえます。
圧倒的だった過去のパフォーマンス
iFreeNEXT FANG+は、2018年1月31日の設定以来、基準価額が約9倍(+773%)に成長しました。
同期間において、
- S&P500指数
- NASDAQ100指数
を大きく上回るリターンを記録しています。
さらに、2024年には新NISAのつみたて投資枠対象商品の中でパフォーマンス1位を達成しました。
重要なのは、これは短期の当たりではなく、
- 2020年以降のリオープニング
- 生成AIブーム
といった複数の相場局面を乗り越えてきた結果である点です。
なぜFANG+はここまで強かったのか
銘柄数10社という集中設計
FANG+指数は、成長性の高い企業をあえて少数に絞り、高い比率で保有します。
この構造により、
- 上昇局面では指数以上のリターン
- 勝ち組企業の成長をダイレクトに反映
という特徴が生まれました。
指数の「進化」が止まらない
FANG+は固定メンバーではありません。
- 設定以来4度の銘柄入れ替え
- 2022年12月には算出ルールを変更し、中国銘柄を除外
これにより、指数は米国テクノロジー特化型へと進化しました。
2018年当初は、
Apple、Amazon、Meta、Netflix、Tesla、Alibaba、Baidu などが中心でしたが、
現時点では、
- Microsoft
- NVIDIA
- Broadcom
- CrowdStrike
といったAI・クラウドの中核企業が主役となっています。



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AI投資はバブルなのか、それとも構造的成長か
FANG+の将来を考える上で避けて通れないのが、AI投資の持続性です。
確かに、
- 設備投資の急拡大
- 株価の上昇スピード
を見ると、過熱感を指摘する声もあります。
しかし現実には、
- ハイパースケーラー各社はフリーキャッシュフローを維持
- クラウド事業は売上・利益ともに拡大
しており、ITバブル期とは状況が大きく異なります。
AIが実際に生み始めている収益
AIはすでに「期待」から「収益」の段階へ移行しています。
- Microsoft:AI向けクラウド売上が前年同期比40%増
- Google:AI搭載プロダクトの売上が200%超増加
S&P500企業の多くが、AIによるコスト削減や売上増加を決算で言及しており、
企業利用は実証実験から本格展開フェーズ
に入ったと考えられます。
高いバリュエーションは正当化できるのか
ハイテク株の株価は高水準にありますが、
- 高い利益成長率
- 潤沢なキャッシュフロー
に支えられています。
例えばNVIDIAは、AI向け半導体需要を背景に四半期で過去最高の売上・利益を更新し、
2025年から2026年末までに、次世代GPU関連で累計5,000億ドル規模の需要が見込まれています。
これは単なるテーマ株ではなく、実需に裏付けられた成長といえるでしょう。
新NISA開始後もFANG+が優位だった理由
新NISA開始後(2024年1月〜2025年12月)において、
- FANG+
- S&P500
- MSCI ACWI(オルカン)
を比較すると、FANG+が最も高いリターンを残しました。
この結果は、
- 毎月積立
- 年初一括投資
いずれの投資方法でも同様の結果となりました。
成長トレンドに集中投資する戦略が、
相場環境と強く噛み合った
ことを示しています。
iFreeNEXT FANG+はどんな投資家向けか
FANG+は万人向けではありません。
向いている人
- AI・クラウドの中長期成長を信じている
- 市場平均を上回るリターンを狙いたい
- 値動きの大きさを許容できる
注意が必要な人
- 元本割れを極端に避けたい
- 短期売買を前提にしている
S&P500やオルカンをコア資産とし、FANG+をサテライトとして組み込む形が現実的でしょう。
リスク・コスト・制度面
- 株価変動リスク(集中投資)
- 為替変動リスク
- 米国市場への依存
信託報酬は年率0.7055%(税抜)。
低コストではありませんが、
成長テーマへのアクセス料
と考えれば、許容する投資家も多い水準です。
新NISAでは、成長投資枠・つみたて投資枠の対象となっています。



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まとめ|1兆円は「通過点」なのか
iFreeNEXT FANG+インデックスが1兆円を突破した背景には、
- 圧倒的な過去実績
- AI・クラウドという構造的成長
- 指数自体の進化
があります。
今後も同じ成長率が続くとは限りませんが、
世界の勝ち組企業に乗り続ける仕組み
を持つ限り、FANG+は引き続き注目される存在であり続けるでしょう。
「市場平均では物足りない」と感じ始めた投資家にとって、
FANG+は今後も検討に値する、数少ない高成長インデックスの一つです。















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